第82回展観
貨幣
−かねづくりとかねづかいの歴史−
会 期 | 1998年10月24日(土)~11月8日(日)
展覧会概要
「貨幣」は、古代より呪術的な副葬品として、あるいは物品交換の媒介物として私たちと強い関わり合いを持ってきました。
貨幣の研究は、貨幣蒐集から始まりましたが、経済史・社会史・考古学に分野による研究も進んでいます。
そして、近年盛んな発掘調査の成果により、出土銭貨の量も増大し、流通状況が明らかにされつつあります。また銭貨生産に関しても、大阪・細工谷遺跡から出土した和同開珎の枝銭、京都・鎌倉・堺・博多などで出土した中国銭鋳型から国内での銭貨生産の実態解明が急速に進みつつあります。
今回の展示は、貨幣を通史的に概観するのみではなく、銭貨生産と銭貨、そして考古学の成果からみた国内における流通貨幣を展示主体とし、銭貨研究における新たなテーマを見出そうとする試みです。
最新の考古学の調査成果も含め、貨幣の生産と流通についての知識を深めていただける場となれば、幸いに存じます。
最後に開催にあたりまして、ご助言・ご協力を賜りました皆様をはじめ、貴重な資料の出品・写真の提供に、格別の配慮を賜りました関係機関・関係各位に、心より御礼申し上げます。