第98回展観
文人の書画と文房具
会 期 | 2007年10月13日(土)~11月11日(日)
時 間 | 10時~16時
入館料 | 一般500円 高大生300円
※20名以上で上記より2割引団体料金
※20名以上で上記より2割引団体料金
※中学生以下無料
休館日 |月曜日
主 催 | 財団法人 黒川古文化研究所
後 援 | 西宮市教育委員会
展覧会概要
中国では、三千年以上も前から漢字が使用され、文化の発展も漢字とともにありました。特に10世紀後半の宋代以降は、科挙(高等文官試験)に合格したエリート知識人たちが、政治や社会の中枢を占めるようになっていきました。文人とは、このような文字や文学に関する能力を高度に身につけた知識人たちの総称で、政治に参与する一方で中国文化の主たる担い手としても活躍しました。
彼らは、儒教をはじめとする古典に精通し、日頃から文を作り詩を吟じ、教養としては書、画を愛好して自らも筆をとりました。そのため、彼らの生活の必需品である文房具が尊ばれるようになっていきました。質のよさを求めて端渓の硯、徽州の墨というように名産地が生まれ、工芸的にも洗練された品々が数多く作られました。日本でも、中世には禅を通じて文人文化が流入し、江戸時代になってからは為政者としての武士に大きな影響を与えました。特に儒教への理解が深まった江戸時代中期以降には、文人の精神に敬意を抱いた人々により、その蒐集や制作が盛んに行われるようになりました。
本展観では、そうした文房具類のなかから硯、墨、筆、紙のいわゆる文房四宝や、筆筒、筆架、水滴、印材などの諸器具の優品を、文人たちの揮毫(きごう)した書画とともに陳列します。中国歴代の、そして我々の祖先もあこがれた文人たちの文化。身の回りの小さな品々にまで注ぎ込まれた、彼らの高雅な精神に触れていただければ幸いです。
講演会
11/4(日)午後2:00〜
大阪市立美術館 主任学芸員 弓野 隆之 氏
「明清の書人と文房具」
場所 当研究所内講演室
入館者は聴講無料
※展示解説
10/27(土)
「中国の文人とその美意識」
11/10(土)各回午後2:00〜
「武士と文人画」
プロジェクターを使った解説を行います。
展示目録
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